松山市のファイナンシャル
プランナーが語る
治療の選択肢と医療保険
日本の医療制度において健康保険適用になる治療と適用とならない治療があることはご存じかと思います。
では、これらを同時に受けた場合はどうなるかご存知でしょうか?これらを同時に受けることを混合診療といいますが、
日本では現状、混合診療は原則認められていません。つまり保険適用治療と保険適用外治療を同時行うと、
すべてが保険適用外になり全額自己負担になるということなのです。
ただし医療技術の進歩や患者ニーズの多様化に対応するため、一定のものに関しては混合診療が認められており、それを保険外併用療養といいます。
これにより保険適用治療部分が保険適用になり、保険適用外の治療部分だけが全額自己負担となることで経済的負担が軽減されることになります。
位置づけとしては、現時点では公的医療保険収載されていないものの、将来的な公的医療保険収載を目指すというものです。
先進医療制度と患者申出療養制度
保険外併用療養の代表的なものの例として、先進医療・治験・患者申出療養・差額ベッド代・歯科の金合金などがありますが、
この中でも先進医療制度と患者申出療養制度を取り上げてみます。
先進医療制度は、国が定める医療で、種類・実施医療機関が限られており、審査期間が3~6ヶ月かかる場合が多いということです。患者申出療養制度は、患者が使用したいと申し出る医療で、有効性や安全性などを満たした治療であることや実績がある治療は、
身近な医療機関でも実施できる場合があります。審査期間2~6週間以内と短めになっているようです。
ただし、どちらの場合も保険適用外の治療部分は高額な費用がかかり、経済的負担も大きくなります。
民間の医療保険で対応できる
そこで、民間の医療保険では、先進医療の実費が給付対象となる特約があり、更に給付限度額の拡大も行われています。
また患者申出療養制度にも対応した特約も一部の保険会社では取り扱いが始まってきています。
治療の選択肢が広がり、情報自体は得やすくなっていますが、自分に合った選択はどれなのかという別の問題が出てきています。治療に関する相談できるサービスが無料で付帯している医療保険も多くなっています。このような視点で、ご準備されている保障の確認をしてみることも大切でしょう。